


大阪の<久宝金属製作所>さんと、プロダクトデザイナー秋田道夫さんとのコラボレーションで生まれたのが、n-benchです。
複数の人が共有して使うベンチは、人と人との「縁」を結んでくれます。
また、やや低めのベンチは、時には本を読むために寝そべったり、
床にすわって書き物をするための机やテーブルとして使えます。
まさに使う人それぞれの「工夫」にゆだねられたベンチです。


n-benchは、材料の厚みを感じさせないための面取りや、
全周にほどこされたやわらかい曲面など、
高い木工技術を駆使して生まれました。


- 足にはやわらかくて丁寧な
ライン加工。
ひとつひとつにこだわりが
感じられます。

ヒノキの香りや手触り、人を受け止めてくれるようなソフトな座り心地。
まさに自然のおおらかさを感じる家具です。

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高知県にある四万十川。
その流域には、日本有数の整備された檜(ひのき)の樹林があります。
大正町の集成材工場は、
樹木の生育段階で発生する間伐材の有効利用を長年研究し、
そこで誕生したのが木のブロックを集めて接着圧縮した集成材です。
檜には独特の香りと殺菌作用という利点がありますが、
そのヒノキの特性に加えて特に集成材には、
木材でありながら湿度や温度による収縮がほとんど発生しないという
大きな利点を持っています。
n-benchは、そんなヒノキの集成材の利点を最大限生かして
生まれています。

そして直線が基調のシンプルなフォルム。
これも四万十の風景がモチーフになりました。
それは、四万十川に何本も架けられている「沈下橋(ちんかばし)」です。
沈下橋は、欄干がありません。
さらに橋の側面と橋脚には大きな曲面がほどこされています。
そのカタチは、四万十川が増水・氾濫した時、
水面下に「沈む(沈下)」ことを見越して作られているのです。
まさに自然と一体になることを前提に生まれたその形。
n-benchは、材料も形も、四万十川が故郷なのです。
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