皆さん、"Kyotographie" という
京都で年に1度開かれるとても大きな写真展はご存知でしょうか?
毎年ゴールデンウィークあたりに様々な作品が京都の至る所で展示される
京都の国際写真展なのです。
1日ではとても全て見て回ることができないので厳選するのですが
見たことない素材に写真が印刷されていたり
思いつかないほど面白く複雑なコンセプトの作品があったりと
行くたびに人の考えることはおもしろいな、作品っていいなと感じます。
そして、観たい作品を求めて京都を練り歩くと、新しい京都の街並みに出会えたり
行ったことのある会場では作者によって雰囲気ががらりと変わったりと毎年本当に楽しいです。
たくさん観たうちのいくつかを書いていこうと思います!
そして、書いていたらとても長くなったので2回に分けます😎
まずはこちら。
「両忘—The Space Between」 Erick Poitevin/エリック・ポワトヴァン
両足院という歴史ある寺院で展示されていました。
最初の写真のように自然の中で撮影されたものもあれば
スタジオ内で撮影された写真がありました。
写真は襖になったり小屋の中に佇んでいて
小窓から覗くのみだったりと展示方法は様々でした。
スタジオ撮影の作品は無駄が削ぎ落とされ
細かいところまで観てしまいたくなるシンプルさがあるなと思いました。
両足院にはこのようなきれいな中庭もあり、空間だけでとても贅沢な場所だったので
ついつい長居をしていました😌
お次はこちら。
「土を継ぐ—Echoes from the Soil」 吉田多麻希
この展示は2つあり、1つめは「土の部屋」と言って写真を土に埋めるという実際に作者が行った行為の再現展示で、2つめは「再生の部屋」という、生命をテーマにした展示でした。
私は特に「再生の部屋」に惹かれたのですが、とても大きく分厚い和紙に印刷されており、霧の中で撮影された写真の儚さと動物の強さが和紙に印刷することでより強調されているように感じました。
和紙は作者本人が自ら漉したそうです。この立体感が和紙ならではで良いですよね。
今回の最後はこの作品です。
「The Anonymous Project presents Being There」
Lee Shulman & Omar Victor Diop / リー・シュルマン&オマー・ヴィクター・ディオプ
普通の写真に見えますが、1人だけ、合成されているんです。
1950年〜1960年頃に撮影された写真なので時代背景を考えると誰が合成されたかわかるのですが、撮影技術・合成技術がすごくて、実際にいたのではないかと錯覚してしまうほどでした。
皮肉の効いたユーモアさと家のような素敵な展示などいろいろ相まってくすっと笑ってしまうほど、おもしろい作品でした。
次回はKyotographie のKG+という公募型のアートフェスティバルで印象に残った作品を書こうと思います!
ハヤミズ